Posted by Satoshi Yamamoto
ここのところ連日連夜、公民間事業(非営利団体との協力関係)について話し合いが持たれております。
大学院時代、「政治理論・カナダ政治」を専門に学んできた私にとって、NPOなどの非営利団体の活動は当時から興味あるところでした。
学問の世界でも非営利団体の財政的基盤については常に大きな問題であり、困難な問題であるという認識でしたが、今回実際に、非営利団体との話し合いを持つ中で、それを現実のものとして実感し直面しているところです。
当り前のことではありますが、しかし、多くの人々が間違って認識しているのが「営利」と「非営利」の違いについてです。
ここでいう営利・非営利とは、「団体が事業を通して得た利益を出資者である株主等に分配するか否かを意味して」おり、「非営利団体は収益をあげてはいけない」という認識は正しくありません。(Wikipedia)
したがって、非営利団体であっても、それに従事する人々の人件費やその他の経費をきちんと支払うことが、長期的に継続して活動していくために最も重要なことであろうと考えます。
しかし現実はどうでしょう。少し違います。
人々のボランティア精神を頼りにしすぎて、最低限必要な人件費や経費さえも支払っていけないような収入計画を立ててしまうのです。
自治体などの補助金を頼りした計画であってはいけません。
その結果、財政的にいつの日か行き詰ってしまい、自力で事業を続けることができなくなり、結局、とてもよい活動であるのに、事業を休止または廃止せざるをえないことになってしまうのです。
きちんとしたサービスを行っているのならば、それに見合う対価を得ることは当然でしょう。
必要最低限の経費をも支払うことができない収入計画は、人々の幸せを願って始めた事業であっても、結局、逆に人々に迷惑をかけてしまうことになりかねないでしょう。
とても厳しいことを言うようでありますが、社会的にとてもよい事業であると心から思うからこそ、こう述べるのであります。